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うさこにっき

生活クラブのsnsクミーズ、2007年から2013年までのブログ記事。

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 2011/06/14
チェルノブイリからみた福島原発 河田昌東さん

チェルノブイリ事故4/26 日本の新聞報道4/30
旧ソ連がかくした。
最初にスウェーデンが放射能を感知

その後すぐに電気事業連合のパンフレットで、
「日本ではこのような事故は起こりません」

チェルノブイリは急ごしらえの石棺
25年たってすでにボロボロ
鉄とコンクリートを多量に使ったために、全体が地盤に沈んでいる。

事故の違い
チェルノブイリー制御不能で核暴走、爆発
福島ー二つの冷却失敗(炉心、使用済み燃料貯蔵プール)

沸騰水型の弱点
地震により、配管から放射性物質が漏れる
貯蔵プールは、ただのプールで、地震対策など一切されていない。

燃料棒の太さは5ミリ、炉心の温度は通常300度
中心のジルコニウムは1ミリで、2000度。
一年後も十年後も熱が出続けている。

メルトダウンは16時間後
1、2、3号機とも。分かったのは、3か月後。


単位の違い
ベクレル  放射性物質 (物質量)
レントゲン 放射線   (放射線強度)
グレイ   エネルギー (吸収エネルギー)
シーベルト 影響    (生物影響)
*放射能は通称語、放射線を出す能力を指す

□ベクレルの放射能を出す物質から、□レントゲンの放射線が出て、□グレイを生物は吸収し、□シーベルトの影響を受ける。


放射能の雲が通過すると線量率が上がる。→汚染は一律ではない。
風向き、地形、雨、雲
ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの汚染面積は日本の1/3くらいにもなる

チェルノブイリの放射能は日本にもやってきた。
福島の汚染も地球レベルになる
 アメリカの牧草が汚染され、牛乳から検出
 ハワイでウラン238を検出

ホットスポットの存在は早くから確認されていたが、対策はなかった。
このままにしておくと福島の汚染が土壌に定着する。

原発事故ー内部被ばくが問題

広島・長崎ー外部被ばくが中心、裁判でも内部被ばくは認めず、内部被ばく問題を認めると、原発労働者の被ばく問題を認めなくてはならないから。
チェルノブイリの多くは内部被ばく

外部被ばくー体外から放射線を受ける
内部被ばくー空気、食べ物、飲み物が原因となる

放射線照射で何が起こるか
傷ついた遺伝子が増幅され分裂の盛んな細胞ほど影響が大きい
細胞死ー突然変異
個体死ーがん

細胞内分子の切断・・フリーラジカル(活性酵素、活性水素など)
H2O → H/O-H → H+OH
                 還元剤、酸化剤で、細胞内分子を破壊

風下で起こること
チェルノブイリ後5/29にスカートについた粉じんから放射能を検出した写真
黒い点々になっている→呼吸から体内に。
チェルノブイリ後日本人の体内セシウムが増加した

ウクライナ・ナロジチ区の食べものの放射能
住民の体内放射能(15年目) (表) けた違いに多い
多い病気ー心臓病、脳血管病、糖尿病、先天異常、ガン・免疫力低下(1割以下)
これらの病気がおとなの6割、一人が2つ近い病気を持っている
健康な子どもは一人もいない
甲状腺がん 0~14サイの発症率が高い、女性に多く発症

福島 農産物汚染始まる、3/21新聞
植物ー葉面吸収型(根よりも吸収多い)
淡水魚
飲料水には大量の活性炭を投入
日本政府は3/17、暫定基準値決定


ウクライナ(97年)と日本の食品放射能基準値の比較
日本の方がウクライナより10倍以上高い数値
ウクライナは種類により細かい基準を設定

4/4汚染水の大量放水始まる
汚染処理施設周辺の環境汚染、放射性セシウムを含む汚泥の処理できず
→廃炉時代に起きることを先取りしている

事故処理作業員
チェルノブイリ1か月以内に31人死亡
85万人投入、これまでに5万人以上死亡
がれき撤去、一人の作業時間限度は2~3分、

日本政府は作業員の限度を大幅引き上げ
通常   50ミリシーベルト
事故後 100ミリシーベルト
暫定  250ミリシーベルト
1年で50ミリシーベルトの上限撤廃
→福島作業後、他の原発で作業できないから(国会レベルのことを厚生労働省課長通達)

福島県外の原発労働者が福島に立ち寄り、原発作業に戻ってみると被爆していた
→住み続ける住民も内部被ばくしている

奇形の菜の花の写真 福島
バクテリアの一緒による先端の奇形、放射能の影響か?チェルノブイリでもみられた。
チェルノブイリの松葉の写真
まっすぐに2本→まがって3本
30km圏内のカメムシの奇形
・・・チェルノブイリ事故直後は人がいなくなり、動物の天国になっていたが、
今では生息数は激減している

浜岡原発全面停止、津波対策すればいいのか?
浜岡は直下型で震度6~7
配管が外れる

質問)
プルトニウムの問題は?食物連鎖につながるか?

答え)
原発に近いところでプルトニウムが見つかっているが、重いため、遠いところまでは飛んでいないと思われる。今のところは実害のあるレベルではない。
飛んでいた場合、粉じんを吸うことはあるが、水には溶けないので、植物は吸収しない。
ストロンチウムもチェルノブイリに比べると、福島は少ない。

   ・・・・第二部に続く


今、必要なこと
1.放射能放出の停止
2.徹底した汚染調査・・福島の中でも違う、避難先で被ばくしていることもあり。
3.汚染対策
4.被ばく対策

汚染の現状
土壌汚染の違い
チェルノブイリ 25年目 
        合計40センチ
  セシウム    20センチ
  ストロンチウム 20センチ
福島 表土3センチ

飯舘村・・3/20にウクライナの居住禁止区域の10倍以上の放射能検出

農水省
セシウム137+134 500ベクレル/kg 以下なら稲作OK
米への移行は1割以下と予想(実際は1%以下のはず)
ただし外側に多いので、玄米は汚染地域以外のほうがよいと思われる。

畑作は基準なし、出荷は検査次第
出荷制限後の野菜の処分方法なし。

土壌の除染が必要
校庭、公園、歩道、遊具、農地

除染方法

表土を5センチ剥離し、トレンチに埋める。
縦長のトレンチで、まわりを汚染しないようにブルーシートなどで囲いを作り、
上にもさらに土をかぶせる。
将来は国・東電が撤去するべきもの。

郡山の校庭の表土を削って山にしてあるものは問題。
まわりが3マイクロシーベルトなのが、山だけ10マイクロシーベルトになっていて、埋めていないので、ほこりになって飛んでいく。

土壌の性質によって、汚染の深さも違う。

農地の汚染対策
・表土剥離
・バイオレメデーション(なたねプロジェクト)

福島の果樹園での表土剥離試験 5/22 10アール
雑草をとるだけで、元の1/5以下になる。
→農作業員の被ばく軽減、果樹の汚染軽減

暮らしの中の被ばく対策
ライフスタイルにより異なる被ばく
生活被ばく線量測定の提案(外部被ばく)
子ども、勤め人、主婦、農家など
週間累積線量を腕時計のように身につけてはかる。
測定値により、除染するか、ライフスタイルを変更する。

通学路、歩道ーボリッシャー、高圧放水で除染
公園の遊具ー洗剤でふきとる

汚染した土地での農業
汚染しにくい作物を作るー(ナス科、ウリ科)茎には多いが実には移行しない
汚染の抑制ーカリウムをたくさんまく
汚染しやすい作物で土壌を浄化する
食用でない作物の栽培

汚染しやすい作物
アブラナ科(菜種、からし菜、キャベツ、大根…)
ほうれん草、ジャガイモ(根でなく茎だから)、豆類

肥料
カリウム ー セシウムの抑制
カルシウムー ストロンチウムの抑制
腐葉土
注意ー窒素肥料は放射性物質の吸収を促進する

吸着剤
ゼオライト、ベントナイト、バーミキュライト(セシウム137を吸着)
注意ー活性炭と同時に散布すると吸収促進

散水による汚染
植物は経根吸収<葉面吸収 数倍にもなる
井戸水は安全
山間部の水は要注意、浄化が必要な場合もある。

畜産物の汚染ー原乳、肉類
対策、セシウムの吸着剤プルシャンブルーを飼料に混ぜて体外に排出させる
ブルシャンブルーは人工色素、きれいな青色
チェルノブイリ事故後、ノルウェーで開発、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアで利用された。
IAEA、ICRPで労働被ばくの医薬品とされている。


内部被ばく
深い井戸水は安全
ペットボトル水
水道水を処理
 活性炭ーヨウ素131を吸着
 ゼオライト、ベントナイトーセシウム137、134を吸着
 逆浸透膜浄水器(海水の淡水化に使用しているもの)

食物
産地を選ぶ
よく洗う、ゆでる
汚染しにくい野菜を選ぶーナス、トマト、キュウリなど
酢漬けにするとセシウムが減る

*50歳過ぎた人は汚染したものを食べよう。
 10年後病気になったとしても、放射能の影響かわからないし。

放射線の影響をできるだけ減らす
  (遺伝子の切断と損傷、細胞内分子の切断)
→放射性セシウムを吸着するーペクチン、キチン、キトサン
→抗酸化作用物質を摂取ービタミンA、C、E、βカロチン、カテキン(ポリフェノール類)ペクチン、
*ミトコンドリアがATPを作る時に、フリーラジカルをたくさん作る。そこにビタミンなどがいことがわかっている。
ベラルーシでは、国でサプリメントアップルペクチンを作り販売、効果ありの結果。

チェルノブイリの教訓
ホールボディカウンターの測定結果(87名の平均)
福島派遣者事故後、大幅に上がっている
3か月くらいで半分くらいは体外へ出ていくー生物学的半減期

放射能汚染地域における農業復興の試み ウクライナ、ナロジチ地区
チェルノブイリ後、医療支援し続けても病気は減らない。
内部被ばくが続いているため。
立入禁止の家(ホットスポットになっているところが点在)
村ごと土に埋めて、今は緑になっているところもある

ナロジチの再生に向けて
医療支援、なたねプロジェクト、バイオエネルギーの3つについて

なたねプロジェクト 
ナタネによる土壌浄化とバイオエネルギー生産
ナタネ油ーディーゼル油、食用、石けんなど
茎、葉、さやなどーバイオマス(メタン)→バイオガス
→最後に残った汚泥は吸着剤で固定

2007年から5年実験 2ヘクタール
種子には放射能があるが、精製した油からは検出されず。
バイオディーゼルにしても、排気から出ることはない。
ナタネ植物体の放射能分布
種ができるまではナタネ全体に分布している
→種子に移動して高濃度になるが、油にすると検出しない。

油かすの処理ーバイオガス製造装置
ドイツやスウェーデンではバイオガスエネルギーが急成長中
ドイツではプラントが300基稼働、多くは農家が保有している
家畜の糞尿や農作物のバイオガスが原則
スウェーデンではバイオガスで走る列車も運転開始。
バイオガスー装置が開発され、コンピューター管理ができる。
ウクライナではバイオガス発電所が稼働
スウェーデンやドイツではバイオガスハイウエイ計画、バイオガススタンドで、天然ガスと連結可能に。

土壌の浄化
一年目ーナタネで吸収
二年目ー別の作物を植える、セシウム汚染はきわめて少ない。ナタネは連作できない。
三年目―セシウムを吸収しにくい作物を作る
四年目ー再びセシウムを吸収するナタネを植える・・・
汚染土壌をゆっくり浄化していく

これからの日本
土壌汚染対策法に定める有害物質(カドミウム、水銀など)
現行にセシウム、ヨウ素、ストロンチウムを加える必要がある


質問
バイオのデメリットは?

答え
コストがかかること。ウクライナでは経由と同程度だが、日本では農業自体にお金がかかる。装置を作るのにはお金がかからないが、運転コストがかかることが多い。日本のシステムに問題があるのではないか。

質問
栃木で農業をしていて、栃木も汚染されている。収穫する麦があるが、詳しいデータがなく、麦はコメより移行が多いデータがあったが?麦のあと大豆を植える予定だが大豆も吸着が多いので、植えない方がいいのか、植えて吸着させた方がいいのか?

答え
麦の移行ケースはわからないが、数字がそんなに大きくなると思われない。調べて見るしかない。植物吸着が多いのは、ナタネ以外に、ダイズ、アマランサスなどもある。アマランサスなら、バイオアルコールができる。油などにしなくてよいのなら、ルビナスもあるが、ルビナスは最後の処理が不明。

質問
ヒマワリプロジェクトについて、ナタネの代わりにシンボルとしてヒマワリを個人的に植えている人も多いが?

答え
個人的には問題だと思っている。福島の汚染はまだ表土なので、取り除けばいいのに、掘ると汚染が広がってしまう。
ヒマワリ油がとれるが、ナタネより不要になる部分が多くなり、油かすが木質が多いためバクテリアに有害なためバイオマスには不適当。
農水省でもヒマワリを植え始めたが、実験して確認する必要がある。
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